リヨンの国立音楽学校で、白鳥の湖、くるみ割り人形、眠りの森の美女でチャイコフスキーへのオマージュになる、12月初演の新作ダンス作品が無事始まりました。 劇場専属のダンサーの生き方から離れて3年目、ゼロからスタートして起業しました。
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フリーランスとして、3年目。自分の持ち味を武器にする。
2015年の9月頃、劇場専属のダンサーという生き方を離れて「フリーランス」としての活動をはじめました。 フランスへ渡って2週間ほどで、ダンサーとして最初の仕事が見つかりました。
リヨンの国立の音楽学校のダンス科で指導を努めながら、振り付けを始めたかたです。 その方は、2年経った今でも意欲的に私に仕事を投げてくれます。フランス滞在のための大切な書類の審査にも積極的にチカラを貸してくれた恩人の1人です。
いま私は、彼が主宰しているカンパニーとダンサーとしてプロジェクトごとに契約をしています。
活動内容は、こんな感じです。
その後、少しずつ人脈が広がって、世界中で仕事をしている大手のカンパニーの振付家とも繋がりができました。フリーランスになった3ヶ月後には、劇団員時代のパフォーマンス数を越える仕事量になったことに気がつきました。 私は今も「最前線」で踊っています。しかも、かなり自由に。のびのびと。
3年目にもなれば、そろそろ自分だけの武器が出てくる頃です。だからここで「信頼と実績の仕事を続けよう。選ばれ続けるフリーランスであるために。」と伝えたいです。
若くして選ばれるダンサーの基準とは?
今回のプロジェクトには、22歳前後の若いダンサーがほぼ器用されています。 選ばれている基準は、
- 振り付けの意図を理解する判断力
- 周りとのコミュニケーション能力
- 古典音楽に対してのアプローチ力
がしっかりと磨かれている基礎がある。ということでした。 プロジェクトを指揮する振付家が与える振り付けには、必ず何かの意図があります。その意図を素早く察知して身体をつかってすぐに表現できる訓練が必要です。
それから、周りのダンサーが出されているダメ出しや、振り付けの変更を自分からピックアップして、プロジェクトをブラッシュアップしていける能力も。 古典の音楽を、どう解釈して表現に変えていくのかは、ダンサーの腕の見せ所のひとつです。
音の持っている雰囲気やオーラを、振り付けに落とし込む必要があります。 若くして選ばれているダンサーと一緒に仕事をすると、なぜ?どうやって?選ばれたのか、の基準を学ぶきっかけになります。
長期的な信頼関係をつくろう。
この2年間、本当に色々なカンパニーのかたと一緒にお仕事をさせて貰いました。 そのなかで一番大切なことは、「信頼関係」の一言に尽きると思います。 フリーランスとしてお仕事をしていると、プロジェクトの内容や報酬に対する打ち合わせってすごく重要だし、現実的に集客が望めるパフォーマンスにしないと生活もできないから。
でも、そこに相手との信頼関係があれば、
- 「今回は安かったけどまたお仕事をくれるだろう」
- 「さらに待遇をよくしてくれるだろう」
- 「次はもう少し報酬の高い仕事も任せてくれるだろう」
という気持ちでお仕事を続けられるので、波風を立てずにすみます。イライラしなくてすみます。 綺麗事ばかりではないけれど、信頼関係さえあれば「選ばれ続けて実績のあるフリーランサー」になることができる。そう心から学んだ2年間でした。 信頼と実績の仕事を続けよう。選ばれ続けるフリーランスであるために。