AFCMDをダンサーとして受講した初めての感想とまとめ

リヨンのスタジオで開催された、ダンスをフランスで教えるのに必要な国家資格のための講義の一つを、試しに受けてみた。

7時間の講義の内容は、レパートリーを通して身体的な知識を座学と実践を踏まえながら深めていく、というもの。

感想は、少し的外れな時間が多い不便さに戸惑ったのが殆どで、トレーニングに繋がる要素があまり多くなかった。

今回のテーマは、振り付けを通した腕と背中の関係について。つまり、いかに腕と背中の使いかたを豊かな踊りかたに繋げるか?ということ。

テーマは面白いし、興味深かった。しかし、今回の講義の対象は、ダンスの経験がない大人の初心者で、目標はあくまで国家資格の試験を受けること。

プロセスは、

  1. 腕と背中の大まかな筋肉のつきかたを座学で復習する。
  2. 腕と背中の筋肉を実際に使えるように、ウォームアップをする。
  3. レパートリーのビデオを見て、振り起こしと先生のアドバイス。

時折指導役の先生が、振り付けとテーマの向き合い方について少し説明したり、遊びを交えたワークショップがある。

AFCMDにもっと触れたかったが、レパートリーの振り起こしにかなりの時間を取っている部分で残念さを感じた。

実際にはビデオもレパートリーを学んだ学生などがモデルの題材で、駄目出しもアドバイスもシンプルでやや表層的な部分に触れるにとどまっている。

ダンサーとしては身体を使ったワークショップや、もっと座学の時間を期待していただけに、残念だった。